NHKラジオ「現代の音楽」で3曲の組曲、「捨て子たち 星たち 2023」が放送されます!演奏はアンサンブル「 みのりて」(小阪亜矢子 :メゾ・ソプラノ,今井貴子 :フルート,北嶋愛季 :チェロ)。
日本現代音楽協会ペガサス・コンサート みのりて「溶ける息/消える境」(2023年12月8日 東京オペラシティ リサイタルホール〜)が二週に分けて放送されます。わたしの組曲は6月23日(日)朝8:10~9:00放送予定。ユダヤの詩人、パウル・ツェラン、ドイツの劇作家、詩人ベルトルト・ブレヒトの日本語訳詞による歌曲です。10年ほど前に作曲した楽曲を、昨年末に大幅にアレンジしました。
・聞き逃し(らじるらじる)、インターネット放送もあります。
曲目を見ると、私の曲の後に、このコンサートのレパートリーにはない、ジョン・ダウランドの歌曲「暗闇の中にわたしは住もう(In darkness let me dwell )」が流されるそうです。
暗闇の中に私を住まわせておくれ 地面が悲しみとなるだろう
屋根は絶望に あらゆる陽気な光を私から遮ってくれる
湿った黒い大理石の壁はずっと泣き続けるだろう
わが音楽はおぞましい騒音となって 安らかな眠りを妨げる
こうしてわが悲哀と結婚し わが墓に身を横たえ
私を生きたまま死なせてくれ 本当の死がやってくるまで
戦争と虐殺の世紀から生まれたツェランやブレヒトの詩を用いた私の曲の後に、このイギリスの14,5世紀に書かれた、悲歌、世俗曲(宗教歌ではない)を選曲なされたことが興味深いです。
争い絶えぬ世界、悪しき分断がますますはびこってゆく世の中に、人間の愛の在所を歌にして、ささやかに問いかけます。この曲を含む、ツェランやブレヒトの詩による私の歌曲、そのほか東アジアの黒潮文化をテーマにした新作は、7/7の横浜の「バッハ祭り2024・夏(昇天祭)」でも、「みのりて」によって演奏されます。私のコントラバス、ギターの小沢あきさんも演奏に加わります。
6月23日(日)[最近の公演から 現音2023ペガサス・コンサート みのりて(2)]
2024年6月23日(日)朝8:10~9:00
再放送:2024年6月29日(土)朝6:00~6:50
放送楽曲
・temA(テムアー)(1968)作曲: ヘルムート・ラッヘンマン
・捨て子たち 星たち 2023(2014-16、改訂2023)
作曲: 河崎純
・慈善病院の白い病室で(詩:ブレヒト)(作曲2016年)
・明るい石たちが(詩:ツェラン)(作曲2015年)
・白く軽やかに(詩:ツェラン)(作曲2014年)
・暗闇の中にわたしは住もう(部分)
古典音楽研究会(合奏) 、トーマス・ビンクレー(指揮)作曲: ダウランド
・シェイド・イン・サステンション(2020)チェロ独奏
作曲: 小田侑
これは、Stingが歌った「暗闇の中にわたしは住もう」
みのりて
ヨーロッパで研鑽と実績を積んだ音楽家が、近代・
6/28に「みのりて」のコンサート「みのりてx身体表現 私の歌が飛べたなら」が早稲田の東京コンサーツラボで行われます。昼夜二回公演です。
*私の楽曲の演奏はありませんが、音楽詩劇研究所の盟友、ダンサー、俳優の三浦宏予さん出演します!
出演:
みのりて
小阪亜矢子 (メゾ・ソプラノ)
今井貴子 (フルート)
北嶋愛季 (チェロ)
Guest
三浦宏予 (ダンス)
演奏予定曲目:
ドビュッシー/パントマイムと朗読のための音楽《ビリテイスの歌》より
作者不詳/モンセラートの朱い本 より
北嶋愛季/雨(新作初演)
湯浅譲二/舞働
細川俊夫/線Ⅱ*
岸野末利加/Monochromer garden Ⅷ for alto flute solo **他
(*昼公演のみ/**夜公演のみ)
コメントをお書きください